Friday, March 03, 2006

オックスフォード大学に新たなbiomediacal labが建設される予定であったが、ひょんなことからイギリス中がメデイアフレンジーに悩まされることになった。事の発端は、当地に建設される予定であったラボで、実験動物としてサルを用いて脳神経外科的研究が行われることをアクティビスト達が嗅ぎつけ、けしからんと騒ぎ出したのだ。もともと動物実験に関して批判的な勢力の多いお国柄でもあり、簡単には騒ぎがおさまらなかった。
 ところが変なところで援軍があらわれたのだ。16歳の高校を中退した少年が手作りのPCを駆使して、動物実験を擁護するカウンター・キャンペーンを始めたのだ。「Pro-Test」と名乗る団体を立ち上げた彼だが、オックスフォードに買い物に出かけた際に、「Speak」という生体解剖に反対する団体に出くわすと、友人とともに、即座に「ラボを作れ」、「(科学の)進歩を守れ、オックスフォードを擁護しよう」と叫び始めた。
 9歳の時から、脳外科医にあこがれていたという彼だが、普通の子供がDavid Beckhamに抱くような感情を、世界的な脳外科医であるAziz教授氏に抱いているという。
 反対派もたちが悪く、どこぞの掲示板よろしく、少年の顔写真をwebに張ったり、住所を公開したりしているという。
 少年は「財産を毀損されたり、暴行の標的になるのが心配だね、でも僕の主張を通そうとしたら受け入れなくちゃならないね。だれにでも発言する自由のあるとされているこの国で、警察の厄介にならなきゃ、意見も言えないなんて悲しいね」と語っているという。
 日本の15から18歳の年代では将来に希望が持てない子が増えているという記事も最近目にしたが、「活力」、「動機付け」、「reward」が大事なのはどこの国でも変わらないだろう。

Guardian 2月25日

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