昨年の総選挙以来、日本人の関心は急速に国内問題へとシフトしている。郵政公社の民営化をめぐる政治家の議論のお粗末さと行動の遅さにいらだつ国民を小泉がうまく釣ったところから話が動き出した。実際のところ郵政民営化の議論を正確に押さえている人なんて殆どいないと思っていい。民主党が負けたのは政策論争というよりも「空気が読めなかった」ことに尽きる。今も間抜けな政争を仕掛けようとしているが、本当に必要なのはスピード感と明確な軸(必ずしも明確に表明する必要はないが)なのだということを分かって欲しい。国民の方がよほど危機感をもっていますよ!
日本では「耐震偽装」と「ライブドア事件」が一服し、「オリンピック」もバイバイということで、次ぎのネタは「小泉の後継者」探しという状況ですが、国際情勢は混沌としている。宗教的なタブーと表現の自由をめぐるパラノイドが世界中を覆い、西欧のメディアは「文明の衝突」を避けようという立場か、理性的な議論に誘い込もうという態度をとっているように見える(たまには根性の座った奴が喧嘩を吹っかけています)。無論、こうしたパラノイドが起きた背景は明白だが、泥沼から脱却する処方箋はいまのところ見つかっていない。いまさらブッシュを責めたところで、中東における真空地帯を放置していいという話にはならないし、第一、敵失に乗じてこそ泥を働く連中を放置する米国でもないでしょ。チキンゲームは続くといったところでしょうか。
「ジャイアンと付き合っていかなければならないノビタは、どらえもんの帰りを待ちわび、今日もゲームに興じていました」。
p.s. Francis Fukuyamaの本がでるらしい。NYtimesやSlateにポツポツ書評が出ているが、どんな言い訳するのかチョット読んでみたい。どうでもいいけどChristopher Hitchensは相変わらず激しいね。
Slate March 1st、"End of Fukuyama" by Christopher Hitchens,
"America at Crossroads" by Francis Fukuyama,
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