Monday, March 20, 2006

グラナダが陥落して、スペインのレコンキスタが完了した年に、コロンブスは西インド諸島に降り立った。同じころ日本では堀越公方が滅亡し、1495年には北条早雲が小田原城を奪取している。今から20世代くらい前の話だ。私の両親にもそれぞれ両親がいて、その両親にもと次々数えていくと、1495年当時には、大体60万人から100万人の祖先がいた計算になる。
 さらに遡って40世代前となると、紀元1000年ぐらいになるのだろうか?となると藤原道長が活躍し、紫式部の源氏物語を書いていた時期なるのだな。祖先の数となると軽く見積もっても、たぶん何千万人から数億人程度にまで拡大することになり、こうなると全ての人には、アジア、アフリカ、ヨーロッパに住んでいた祖先がいることになる。また、おそらく、ヨーロッパやアフリカの人々にさえアメリカ大陸にかつて住んでいた祖先がいたことになる。
 で120世代前となると、現在の生きている人々の共通祖先は当時生きていた全人類とほぼ同じ数になってしまう。どのようなインターコースを辿ったかは別にしての話だけれどね。
 環境的あるいは社会政治的に日本人的な集団がこの細長い列島に閉じ込められていたのは比較的短い間だったのだろうし、日本に住み着くに至った経路はもっともっとダイナミックものがあったのだろうから、日本人の起源といっても…。一方、これからどうなるのかと考えると、 たぶん同じ事を繰り返すだけの話なのだろう。
人種というのは、ある意味偏見であって、形態だとか、肌の色だとかという表現型は、比較的少ない遺伝子のコンビネーションによって規定されるものだ。それこそトランプ占いのようにめくる度に変わってしまうものなのだろう。ちょっと前のエントリーでも言ったようにネ。

Slate:3/15日Why We’re All Jesus’ Children
Nature 2004, 431 518-9: Modeling the recent common ancestry of all living humans.

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