Wednesday, March 29, 2006

Stanislaw Lemが亡くなった。ポーランドに生まれた彼の生涯と作品については、驚くほどの誤解と決め付けによって歪められているところがある。 本人による翻訳や批評についてのコメントをみると、私達が知っている彼の作品がどの程度原型に近いのかさえ分からない。ドイツおよびフランス人の翻訳については、本人もある程度納得しているようだが、英語版についてはどうも芳しくない位置づけにあるようだ。 酷いものになると、ソラリスの海洋はUSSRで衛星の住人達は、ソ連の衛星国という解釈になるそうで、こうした投影に何を期待しろというのだろうか?genere criticsとはその程度のものだ。 SolarisについてのTarkovskyとLemの見解はまったく相容れないものがあり、Lemは二人の立場を”Two horses dragging the same cart in defferent directions"とも述べている。Lemにしてみれば、TarkovskyはSolarisではなく罪と罰を撮ったということになる。 映画ではなく小説をこの機会に読んでみましょう。
 意外な観点だが、Lem本人もいっているように、ある意味Faulknerに似ているところがある。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home