Thursday, April 13, 2006

「イラクの現状は内戦状態か?」という話になると、まー、そうだろうねというのが大方の見方だろう。ただ、この状況を少しでも自分に有利な方向にもっていこうという立場になると、とりあえず、内乱状況にはないと云わざるを得ない。例えば、Jack Strawのようにだ。 現実的には、これ以上酷い状況にならないようにするための4W1Hを検討していくのだろうが、現実的な手段を整理していくとなると各国の足並みは乱れるのだろう。イラクの現状は「何でもあり」といったところで、暫くは最悪の状況を想定して動かざるを得ないのだろう。 
 かつてのLebanonの状況から、学べることがあるとすると、以下の4項目が肝要だとSlateのMichael Youngは指摘している。即ち、①内戦は、筋書きに従って直線的に進行するものではない。②内戦の勃発と継続には、国民全体の意向が必ずしも尊重されるわけではない。③内戦は継続していくうちに、隣国による代理戦争の様相を呈する。④1990年のシリア軍によるレバノンのキリスト教勢力の鎮圧にみられるように、内戦の終結は突然訪れるということだ。 
 ステレオタイプな説明によれば、SunniとShi'a、北部のクルドの対立軸があって、さらにトルコ、イランについての懸念があるということになるが、それだけで現場を読み解くことは出来ない。 資金源と武器の供給ルートがどの程度掌握できているかによって、今後のオプションは変わってくるのだろう。
 自爆テロの対策となると、夜間外出禁止令と検問の徹底が必要であり、米軍だけでは無理かもという観測もないとはいえない。国連あるいは多国籍軍による管理体制の構築という手もあるにはあるかもしれないが、フランスやイタリアの現状をみると、いやな感じがする。 長期間の経済的な負担も伴うわけで、変な予感が当たらなければいいのだが?

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