Sunday, April 16, 2006

子供の時は暇さえあれば外で遊び、擦り傷、切り傷が絶えなかった。今でもそれなりに遊んでいるのだろうが、スポーツや運動に費やす時間も少なくなった。ということで、裂傷とか擦傷というのもほとんどないが、一遍出来たら中々治らなくなった。それが、「老い」を感じ始めた瞬間かもしれない。 
Journal of Cell Biologyに載ったBalaji Bandyopadhyayらの論文はちょっと面白かった。TGFシステムは細胞の極性や運動の制御に重要な分子であることはかなり詳細に記載されてきたが、組織の構築・修復においても重要らしい。血漿中にはTGFB3がほとんどないが、血液の凝固に伴い血清中に放出される。レセプターの分布も真皮と上皮でかなり違う。TGFß receptor (TßR) type II レベルは上皮では低く、真皮で高い。 傷が出来た場合、出血、凝固、というシグナル.キャスケードによって、TGFB3が放出され、TGFBRIIが発現した真皮の修復される。その後、上皮の修復が始まるが、上皮の修復開始のタイミングがTGF3の消長と一致する。
 このように、上皮と真皮の再構築には時間的、空間的なコーディネーションが必要であり、なるほどねといったシナリオだった。
J. Cell Biol. 172, 1093 (2006).

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