Wednesday, April 26, 2006

 かつて日本の指導者は国連の名前を出せば、ある程度の軍事行動の行使も正当化できると考えていたのだろうが、レトリックとしてはもはやアナクロもいいところだ。Oil for Food、ダルフールにおける虐殺の放置等を見るとBushならずとも”UN ha?”だわな。 UNに残された仕事となると、南北問題の穏当な処理ということぐらいだろうが、実際には、現実を無視した理想論が跋扈し、美辞麗句を弄して、我国や米国の税金をドブにすてている。 現実を直視し、制度を矯正していくしか手はないだろうが、国連の“Millennium Development Goals(MDG)”がまず槍玉にあがった。2000年のサミット189カ国による2015年までの飢餓の根絶を訴え、AIDS, マラリアの根絶などを掲げ、既に500億円-以上の資金が投入されているというが、未だ成果らしい成果は上がっていない。それどころか、怪しげな統計データを駆使して、成果を強調するような報告をしている。 Canada Research Chair in LawのAmir Attaranは国連はMDGを批判する急先鋒であり、昨年PLos Medicineに"An Immeasurable Crisis? A Criticism of the Millennium development goals and why they cannot be measured"と題する主張を展開した。更に、今週、Lancetに世銀によるマラリア対策についての批判を展開したが、BBCとNYTimesが釣られた。 そもそも、公衆衛生、genderさらには教育などの広範な問題を統合的に論じること自体無理なわけで、提示されているGoalもどうしたらそうなるわけというものばかりだ。 飢餓や教育、公衆衛生の問題の解決に向けて、Paul Wolfowitzがどのような舵取りをするのか、まー、お手並み拝見といったところか?

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